患者さんへ
治験のルール
治験は、科学的、倫理的に実施されるよう国(厚生労働省)が、定めた法律に基づいて実施されています。
倫理面における具体的なルールをいくつか挙げてみます。
治験への参加の自由と参加のとりやめについて
治験への参加は、あなたの自由意思によります。参加を断っても不利益を受けることはありません。
たとえそれが治験中であっても、いつでも参加をやめることができます。
その場合は、担当医師または治験コーディネーターに申し出てください。
これは、あなたの健康管理に万全の注意を払うためです。
治験薬に関する新しい情報提供について
治験に参加されたあと、治験薬による治療について、あなたの継続の意思に影響を与える可能性のある重要な情報が得られた場合には、できるだけ早くあなたにご報告します。
その際に、治験を継続していただけるかあなたの意思を確認させていただきます。
人権、プライバシーの保護について
治験が適正に行われ、報告される情報の信頼性を確かめるために、治験を依頼している会社の担当者、当病院の治験審査委員会および国(厚生労働省)の指定した機関の調査者が、あなたのカルテやレントゲン写真などの医療記録を閲覧することがあります。
その他、当病院以外の専門医師にも判断してもらうため、治験調整医師や効果・安全性評価委員会、効果判定委員会の医師が、あなたの画像診断フィルム(X線やCTのフィルムなど)を確認することがあります。
さらに、治験の結果は、治療を依頼している会社に報告され、医薬品として承認されるために国(厚生労働省)に報告されます。
また、学会で発表されたり、医学雑誌に掲載されたりすることもあります。
なお、同意文書に署名されることによって、あなたの医療記録や画像診断フィルムを閲覧することを承諾されたことになります。
しかし、前に述べた閲覧者には守秘義務がありますので、いずれの場合も、プライバシーに関するあなたの個人情報は識別コードなどに替えられて取り扱われ、かつ厳重に保護されます。
治験に関連して健康被害が発生した場合の治療及び補償について
治験に参加されている間に、あなたの身体になんらかの症状や不調がありましたら、すぐに担当医師(または治験コーディネーター)にご連絡ください。速やかに適切な診察と治療が受けられます。
また、あなたの身体になんらの健康被害が発生した場合には、この治験を依頼した会社より補償を受けることができます。
ただし故意に担当医師の指示や守るべき事項を守らなかった場合、補償はされません。
しかしこのようなことがないように、常にあなたの状態について観察し、異常と判断された場合には即座に中止し、治療を含めて適切な対応をさせていただきます。
